渡瀬恒彦さんとの思いで

 

 

昨日(2017年3月16日)、この14日に俳優の渡瀬恒彦さんが長い闘病の末、お亡くなりになられたと、報道で知りました。
大学を卒業後、東京で仕事をし、その仕事を辞めて地元の大阪に戻っていて、定職についていなかったちょうどその頃、とある友人を通じて、東映の「青春の門」に出演する朝鮮人役の渡瀬恒彦さんに朝鮮語の特訓をしてくれる人を探しているが、私に引き受けてみたら、と誘いがありました。
定職についていない利点を生かし、九州の筑豊の撮影現場まで行きました。
渡瀬恒彦さんとは1日か2日ほど、とあるホテルで缶詰めで朝鮮語の特訓をしました。
記念撮影も撮りました。(男前すぎて、横の私は引き立て役)
撮影現場に行くと、故菅原文太さんや、故若山富三郎さん、松阪慶子さん、もちろん、渡瀬恒彦さんたちがおられ、目の前で撮影の進行を見る機会を得ました。
渡瀬恒彦さんが朝鮮人長屋で酒を飲むシーンでは、朝鮮民謡の吹き替えもさせられました。(事前に、「ソンさん、朝鮮の民謡知ってますか?」と尋ねられ、「はい、少し歌えますけど」と答えて、歌ってみせたら、成り行きで歌うことに。)
ある日、撮影が終わって、料亭で打ち上げ会があり、そこへ私も誘われ、なんと、松阪慶子さんにお酒の酌をしていただきました!ハンカチにサインまでしていただいて、、、。
松阪慶子さんはスクリーンやテレビ画面で見ると大柄で顔も大きく見えますが、実物は小顔で、それはもうキレイなキレイな女優さんでした。さすが、当時の松竹の看板女優です。
あれから37、8年経った今、青春の思い出です。
合掌。

医療法人孝至会 法人本部長 宋君哲

 

 

2017年03月17日